金魚運動で全て解決します。保存会

旧はてなダイアリー id:mrnkn で公開されていた日記です。更新はされません。

知人同士のクネクネのつもりが大騒ぎに!はてな怖ぇ!

…という事態が実際にあったわけじゃないけど。クネクネツールとしてのはてなの優秀さについて id:mrnkn:20040501#p2 で触れてみたけど、あれは同時に怖さでもあるわけでな。内輪向けのつもりで書いていても全はてなダイアリーワールドに対して平等に結びつけられてしまっているのだから。たまのお客様ならうれしかったり面白かったりもしようが、想像だにせぬ方面からunexpected guestが殺到して応仁の乱後の京の都さながらに荒らされ果ててしまうことだってある。あるのか。みたことないけど。
こんなことかいてるとやっぱりWeb一般の話と変わんないじゃんという気がする。でも明らかに違う気がする。やっぱりはてなはそれ自体がひとつのコミュニティと捉えられて、そこで違いが生まれる。以下ばかばかしい考察の軌跡をそのまま書いていくただのメモになるので読まないでね!
現在、Web一般に公開されている文書がどれだけ読まれやすいか、どれだけ参照されやすいか(以下これを可参照性と書く)はその文書の人気というほぼ唯一のパラメータに支配されている。World Wide Webのしくみの肝がハイパーリンクによるサーバ・ネットワークをこえた参照のしくみであることは誰も疑わないと思う。そのしくみによってWebに載った文書は他人に広く公開され、参照される可能性が高くなる。その可参照性はよくリンクされる文書ほど高く、またよく参照される文書からリンクされるほど高くなる。リンクするかしないかを決め、実際にリンクを行うのは基本的に文書の書き手である。したがってリンクされるのは参照元の筆者が参照すべきであると思っているからだと考えられる。したがって可参照性はその文書がどれだけ参照すべきと思われているか、つまりその文書の人気*1と強く相関する*2。これを数値化したのがGoogle PageRankである。Googleの登場によって、「検索エンジンをつかって検索した結果、もともと可参照性の高い、たどりつきやすい文書にますますたどりつきやすくなる」という構図ができあがった*3。人気のある文書にはますます人が殺到し、そうでない文書には人が群がりにくくなる。ある意味で最適化された状態といえる。
はてなダイアリー内のリンクはこれと異なり、キーワードによって勝手にリンクが生成されていく。正確にはキーワードのページを介した間接的なリンクではあるが、ここでのリンクの原理は「どれだけ共通の話題が扱われているか」になる。もちろん前述したような既存のリンクの原理も並存するし話題自体の人気不人気もあるので人気がパラメータでなくなるということはない。しかし自分の文書から別の文書にリンクする理由が「参照すべきと(自分が)判断するから」だけでなく「共通の話題があると(はてなのシステムが)判断するから」にかわるというのは大きな変化だ。そしてその原理ははてなダイアリー内だけに適用され、その外には適用されない。勝手にリンクしていく機構が追加されたのだから当然はてな内での可参照性(=はてな内のある日記を読んでいる人にとってのはてな内の他日記の可参照性)が上がる。人気と軸を同じくしない別の基準がそこには加わる。またキーワードリンクは必然的に相互リンク的意味も帯びる。これによってはてなは参加者同士の結びつき方の原理という点で明確に外と内を制度的に区別しひとつのコミュニティとして機能している。
さてまとめるのがめんどくせえのでこの辺でおわり。だれか続きを考えてくだちい。つーかすでに考えてて、もっとわかりやすくて建設的な文章にしてるひとがいるような気はするけど。

*1:ここでの人気とは必ずしも好感度を意味しない。良くも悪くも「人寄せ」としての力の強さを意味する。

*2:日本ではその昔「相互リンク」あるいは「リンクは相互以外行いません」などの風習があったがこれに人気の抜け駆けを防止するという意味があったと仮定すれば実に日本的な風習であったともいえる。つーか仮定というより妄想だけど。

*3:今ではGoogleの検索結果にPageRankは使われてないとどっかで聞いたけど本当のとこどうなんでしょ。